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新スタートの女主パルテノス、閣下、イーシャ嬢のお話です。暴走しすぎましたスミマセン。
絵板で紹介したパルテノスの設定にもあるように、彼女は大変な嗜好を持ち合わせております(爆)
覚悟が出来た方のみしたのリンクからドウゾ~!
「読書熱心なのだな、君は」
傍らで薄い本を読み耽る少女。
熱心というよりも、むしろ一心不乱といった様子で活字を目で追う少女に、ベルゼーヴァがやや遠慮がちに問いかける。
「はい。わたし、記憶を失う前から、読書は大好きだったようなのです」
「そうか。ところで君は、どんな種類の本が好きなのだ?」
「……そうですね。恋愛小説などに、ときめきにも似た何かを感じます」
「成程、恋愛小説か。君は名前に似て、女性らしい趣味を持ち合わせていたようだな」
パルテノス。それがこの少女の名前だ。
記憶を失った彼女が唯一覚えていた言葉。古代の言葉で「乙女」という意味があるらしい。
「今読んでいる本も恋愛小説なのか?」
「は、はい。登場人物の心理描写が、とても見事なのです。作者の手腕には感心します」
「君がそんなに絶賛する本なら、私にも是非読ませてほしい」
「あ、えぇと、その……閣下のご趣味には、ちょっと添えない内容かと」
「そうか。また他にお薦めの本があれば教えてくれ。執務の合間にでも読んでみようと思う」
「はい。ではまた今度、閣下に薦められる本を、お持ちしますね」
「あの子、人に見せられる本なんて持ってるのかしら?」
二人のやり取りを黙って見守っていた、イーシャがこそっと呟いた。
「ははははは!いや素晴らしい、実に見事な手腕ではないか!
二人の(放送禁止用語)なやりとりをここまでリアルに書き上げるとは、作者には尊敬の念すら抱く!」
先程とは打って変わり、やたら男前な口調でまくし立てるのはパルテノス。
もう彼女の変貌振りに慣れたイーシャは、呆れたと言わんばかりに大きく溜息を吐いた。
「……もう私は慣れたけど、そんな所をくれぐれも他の人に見られないようにしなさいよ?」
「当然だ。そんな愚行は犯しはせぬ」
乙女パルテノス、スイッチが入ると人格が別人のように変貌する。その事実を知っているのは、パルテノスの相棒たるイーシャのみ。
「こんな恥ずかしい所を人前に曝してはいけない!」と影で奮闘していたりするのだが、当人はイーシャの苦労を知ってか知らずか、あまり気にした素振りを見せていない。
一応隠そうと努力はしているようだが、要領が悪い為結局はイーシャが奮闘する羽目になっている。
「貴方って、乙女は乙女でも嗜好が腐ってる乙女よね……」
「それは褒め言葉として受け取っておこうイーシャ。ちなみに世間ではそれを"腐女子"と呼ぶのだ」
「そんなどうでもいい知識要らないわよ。貴方の所為で、余計な知識ばかり身に付いてしまったわ」
「余計とは何だ余計とは。君には何故このロマンが分からぬのだ!」
「分かりたくないわよそんなの!」
パルテノスが掲げた薄い本の表紙に「獅子帝×閣下(R-18)」と書かれているのを目にしたが、イーシャは見なかった事にした。
二次元三次元問わず男同士の恋愛をこよなく愛す、非常に困った嗜好を持つパルテノス。その性癖をイーシャが共有することは、恐らくこの先もないだろう。
「閣下も可哀想なものよね。まさかこの子に、そんな歪んだ目で見られているだなんて」
「今日もネメア様は閣下の元に現れなかったな。彼の所で張っていれば、二人の絡みを見られると期待していたのだが」
「もう、そんな余計な事で時間を食わせないで。一刻も早く、ジリオンを探し出したいのに……!」
「ところでイーシャ、そのジリオンという男は受け攻めどちらのタイプ……」
「ちょっと止めてってば!ジリオンでそんな妄想しないでぇぇぇッ!!!」
少女達の叫び声が、ディンガルの町並みに響き渡った。
バイアシオンは今日も平和であった。一応。
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本当にすみませんでした……(土下座ァァァ!)
獅子帝×閣下は私の趣味ではありません。ハイ。
脳内設定ではパルテノスに双子の兄(男主)が居たりします。名前はアルカディオス。
細かい設定は妄想中です☆←