18:「見苦しいことね」

久々にお題シリーズ行きます！
唐突に思いつき突発で描いたシロモノです。
順番すっ飛ばしていきなり18番目にトライ。
何のキャラか分かった人は凄いかもしれない？(何)

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狂おしいほどに赤く紅く朱く。
その焔は全てを飲み込む。老いも若きも、男も女も、全て総て凡て。
遠い空へと手を伸ばすように、高く高く舞い上がる。

 

 

その先に楽園など在りはしないのに

 

 

辛いでしょう？
苦しいでしょう？
もっともっと泣き喚くがいい。悶え苦しむがいい。
それはお前達に課せられた罰。楽に殺してなんてやらない。

 

 

罪深き者達よ
全て総て凡て、等しく灰に還るがいい！

 

 

私の名を呼び、助けを請う者も居た。
嘲笑と共に伸ばされた手を振り払う。

 

 

見苦しいことね
この期に及んで、まだ赦しを請うというの

 

 

絶望に彩られた瞳のまま、そいつは断罪の業火に飲み込まれてゆく。
いい気味だ。あの子が味わった苦しみは、こんな物では無いのだから。

 

 

あの子は人とは違うから、お姉ちゃんが助けてあげてね

 

 

母が最期に残した願い。
ごめんなさい、お母さん。私はあの子を守れなかった。
悪魔達に弄ばれ、穢され、理不尽に生命を奪われてしまったあの子――

辛かったでしょう？
苦しかったでしょう？
恐ろしかったでしょう？
御覧なさい、この神々しいまでに赤い焔を。
これが愚かな姉からの、貴方へ贈る手向けの花。

優しい貴方は全てを赦すのでしょうね。
天使のように愛らしい貴方。
神に愛された貴方は、心までも天使のように澄んでいるから。

でも私は違うから。
私は天使なんかじゃない。

 

 

絶対に赦さないからね！

 

 

煤に塗れた衣服を纏い、裸足の娘は嗤っていた。
燃え盛る焔とは対称的な冷たい笑み。
凍りつくようなその瞳の向こうに、一体何を見るというのだろう。

その娘を導く、笛の音と少女の歌声が響く。
嗚呼...その先に楽園は在るのだろうか――

 

 

台詞で20のお題④
お題配布元：SNOW STORM
http://m-pe.tv/u/page.php?uid=katze&id=1

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Sound Horizon「Sacrifice」でした～！
説明しなきゃ分かんない駄文っぷりです。何気に初サンホラ小説。
嗤ってやってください...

ギャグや明るい話が基本好みですが、救いようの無い暗い話もたまには書いたりします。
ふぅ楽しかった☆